乳酸桿菌膣錠と着床不全
乳酸桿菌(ラクトバチルス)膣錠と着床不全
プロバイオティクスⅢ
- 製品概要 製品名:プロバイオティクスⅢ
構成菌株:L. crispatus、L. gasseri、L. rhamnosus、L. acidophilus の4種類の乳酸桿菌 ( Lactobacillus )をカプセル化
特徴:「プロバイオティクスⅡ」+ヒト膣由来の L. crispatus LCR04 = 「プロバイオティクスⅢ」
*LCR04 は、ゲノム解析で膣環境維持に不可欠な遺伝子を有し、安全性と抗カンジダ・抗ガードネレラ活性が検証済み

1本(一日1粒) 30カプセル(PTPシート1枚10カプセル×3シート)※30日分
3,200円(税込) (お一人3本まて、在庫切れることもあります。)
- 着床不全と子宮内フローラ
反復着床不全(Repeated Implantation Failure: RIF)
IVF 等で複数回の胚移植を行っても妊娠に至らない状態
国内では不妊症例の約10~15%が関与
子宮内フローラの役割
健常女性の子宮内膜には主にラクトバチルス属菌が優勢
酸性環境(pH 4.0~4.5)を維持し、病原菌侵入や炎症性サイトカイン過剰分泌を防ぐ
フローラが乱れると免疫寛容環境が破綻し、着床障害を招く
- ラクトバチルス( Lactobacillus ) 膣錠の作用機序
乳酸産生によるpH低下、グルコースを乳酸に代謝し、局所を酸性に保つ
病原性細菌・真菌の増殖抑制、上皮タイトジャンクション強化
免疫調節作用、免疫細胞を活性化し、適切な免疫寛容環境を支援
抗菌ペプチド産生、一部株は、病原菌に対する抗菌物質(バクテリオシン)を分泌 - 使用方法参考例
投与期間:胚移植の2~4週間前から毎晩1回(就寝前)挿入し、移植後も2~4週間継続
適応: 反復着床不全例、 細菌性膣炎や子宮内膜炎の既往例
禁忌・注意:膣内に重度の炎症や器質損傷がある場合、膣出血中は一時中止
- 副作用
頻度:1%未満、症状:軽度の膣内かゆみ、灼熱感、全身感染やアレルギーは極めて稀
- 抗菌薬併用療法参考例
① ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)Vibramycin Tablets 100mgファイザー
用量:100 mg × 2回/日×14日連続
適応:重症子宮内膜炎や再発性細菌性膣炎
ポイント:テトラサイクリン系の第一選択として広く用いられる。長期投与で子宮内膜深層への浸透を図る
② メトロニダゾール(フラジール® Fragyl )内服・膣錠併用例
内服:250 mg × 2回/日×10日
膣錠:250 mg × 1回/日(就寝前)×10日
相乗効果:全身+局所高濃度維持で難治性例にも有効
(フラジール効能効果:腟トリコモナス、嫌気性菌感染症、細菌性感染症)
- 併用療法の可能性
ラクトフェリン配合やオリゴ糖(プレバイオティクス)併用で、抗菌・免疫調節作用を相乗的に強化
流産・早産予防や妊娠率改善への寄与が期待される - まとめ
乳酸桿菌膣錠は、子宮内フローラ正常化を通じて着床をサポートする有望な補完療法
安全性・有効性の報告多数ある一方、着床不全は多因子性疾患のため、全ての人に同じ効果があるとは限りません。ホルモン・免疫・形態学的要因も総合的に評価し治療することも重要