不妊症治療ステップアップ方法の概要
皆様、こんにちは!
不妊症の定義や不妊症治療におけるステップアップの方法について簡単に説明します。
不妊症の定義は、避妊をせずに1年間妊娠しない場合とされています。赤ちゃんを望む夫婦の約8割は、1年以内に妊娠することができます。それ以上妊娠できない場合、当院ではいくつかの必要な検査を行い、可能な限り自然なタイミング法で治療を始めます。不妊症と診断された夫婦の半数以上は、簡単な検査や指導、または薬剤による排卵誘発で妊娠することができます。
タイミング法に続いて試す方法は、人工授精です。人工授精は、卵子が成熟し受精しやすい状態に、調整した元気な精子を子宮内に注入する方法です。軽度男性不妊症や射精後に精子が子宮頸管内に進入しにくい場合には有効です。
その次に考慮する方法は体外受精です。文献的には、人工授精を4~5回以上行っても妊娠が成立しない場合には、体外受精にステップアップすることを検討することが推奨されています。ただし、30歳代後半や不妊歴が長い方、精子不十分や卵管閉鎖の方、または年齢は若いですが、卵巣予備能力が低下している方(AMH低下、FSH上昇、胞状卵胞減少など)については、より早期に高度な生殖医療、体外受精などに進むことをお勧めしています。