生まれたばかりの赤ちゃんに、早めの聴力検査が良いのはなぜ?
言葉の発達には聴力が必要です。
言葉を修得し知識を発達させるためには、聴力が重要です。
音の刺激を繰り返し受けることにより、脳が学習・ 発達し、言葉の意味を理解できるようになります。
聴覚障害を早期発見し、早期療育ができます。
聴力検査を行わない場合、赤ちゃん自身が症状を 訴えることがないので、2~3才頃になって 「言葉が遅い」ことから、初めて難聴に気づくこともあります。
早期に発見し、適切な療育、援助を受けることで コミュニケーションの形成や言語発達の面で大きな効果が得られます。
新生児聴覚スクリーニング検査機器
聴覚検査には2つの方法があります。耳音響放射「OAE」と自動聴性脳幹反応「AABR」2種類です。
OAEは比較的簡便、安価ですが、後迷路性難聴が検出できないことと要再検率が3~7%と高いことが難点です。
当病院が採用しているAABR自動聴性脳幹反応方式は比較高価(通常1回測定6,000~10,000円)ですが、35dBというささやき声くらいの大きさの音に対する反応を脳幹からの電気的反応を検知し自動判定機能より軽度の難聴から発見することが可能です。精度は比較的高いことと要再検率(日本、片側要再検率は約0.6%)が低いことが特長です。
検査にあたってのご注意
この検査は聴覚障害の可能性を見つけるための検査で、確定診断を行う為の検査ではありません。
検査の結果について
1.「パス(pass)」の場合
先天性難聴ではないものと考えられます。
(まれにその後中耳炎による難聴あるいは遅発性の難聴の発症については予測することが出来ません。)
2.「要再検(refer)」の場合
あくまで精密検査が必要であるということで、ただちに聴力障害を意味するものではありません。 精密検査は以下の医療機関を紹介します。
大分大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科 879-5593 由布市挟間町医大ヶ丘1-1 097-586-5913
大分県立病院 耳鼻咽喉科 870-0855 大分市豊饒476 097-546-7111
3. 検査の御希望がありましても、入院中の新生児の状況や、環境・機器などの条件等により検査出来ない場合もありますのでご了承下さい。