肥厚性瘢痕とケロイドの原因とその治療

本当の原因は、まだわかっていません。しかし、起こりやすい条件とは:

① 白人には非常に少なく、黒人には多い、黄色人種はその中間です。
② 体質的なりやすい場合もあり、若い年齢の皮膚はケロイドになりやすい。
③ しわに平行な傷はなおりやすいが、しわを横切った傷はケロイドになりやすい。
④ ナイフでスッと切ってきれいに寄せた傷はケロイドになりにくい。
⑤ 引っぱられるところや、皮膚の緊張の強いところはケロイドになりやすい。

③④⑤に対して本院の対策:(帝王切開の例)

A) Pfanenstiel 切開(下腹部、恥骨上部横切開。美しい若い方に美容的は良い): しわに平行な傷, 傷痕がキレイ。
B) 高価な細い4-0吸収糸を使用し, 真皮縫合(中縫い)行い、傷をきれいに寄せて、ケロイドになりにくい。  
C) 皮膚の表面は縫合しない、専用のテープを貼る。抜糸や通院が不要です。

退院後の対策:(肥厚性瘢痕とケロイドの軽減には役たつ場合もある。)

以下の方のみ相談します。(過去術後コロイドの経験者、体質的なりやすい心配の方)

① 日焼けしない。紫外線を避ける。傷に張力(テンション)をかけない、テープで固定する。
アトファイン 手術後の「傷あと」は、周りの皮ふが引っ張られたり、こすれたり、紫外線が当たると、赤く盛り上がるなどして目立ちやすくなります。
「アトファイン」は、これらの外部刺激から「傷あと」を保護するテープです。

② シリコンジェルを塗る。
ケロコート KELO-COTE 15g アメリカのABT社で開発され、特許を取得したケロコートは、外傷、火傷、ニキビ、手術等の赤くなったり、盛り上がったりした部位を保護を目的としたシリコンジェルです。

④ ヒルドイドソフト塗る。 (ヘパリン類似物質)

③ ステロイド製剤ドレニゾンテープ 貼る。

⑤ 薬を内服する。(授乳中の方や、副作用心配の方は不適切))
リザベン(トラニラスト後発)
柴苓湯(さいれいとう) 他